FXにはスワップポイントというものがあります。
聞きなれない言葉ですし、スワップポイントを利用したいい投資があるなどといった話があり、
実際にどのようなものなのかわかりづらいものになっています。
この記事では、スワップポイントの秘密について紐解き、本当に安定して稼げるのかを解説していきます。
- スワップポイントについて理解できる
- スワップポイントの秘密の裏側について理解できる
- どうしてスワップポイント投資がおすすめできないのかがわかる
スワップポイント(スワップ金利)とは?
スワップポイントとは、取引をする通貨ペアの金利差によって生じる利益や損失の事をいいます。
金利が高い国にお金を預けるということは、
それだけ金利による収益があがります。
逆に、金利が高い国からお金を預かる(売りに出す)ということは、
それだけ金利による損失が膨らみます。
スワップポイント生活といわれるものは、
こうした仕組みを用いてスワップポイントの高い通貨ペアを保有し
スワップ収益で生活しようというものです。
しかし、結論から言いますと、あまり現実的ではなく、おすすめできません。
お勧めできない理由について解説していきます。
【理由①】スワップポイントは業者によって違う
前述のとおり、スワップポイントは通貨の金利差によって生じます。
その理屈どおりであれば、各業者でスワップポイントは同じはずです。
しかし、実際は業者によってスワップポイントが異なります。
みんかぶFxでは、各FX業者のスワップポイントをまとめています。

原理原則は同じなのに各業者でスワップポイントが異なるということは、
各業者がそれぞれの思惑のままにスワップポイントを決定しているということになります。
すなわち、一見安定して収益を上げられるスワップポイント投資ですが、
業者がスワップポイントの計算根拠を握っているという不安定性があります。
【理由②】金利が高いとはどういうことか
そもそも金利が高いということについて理解しましょう。
結論からいいますと、金利が高いということは、その信頼性が低いということになります。
これは通貨のみならず、借入などにも同じことがいえます。
しっかりとした担保や実績、事業計画などをひっさげて銀行から借り入れる場合は低い金利で融資を受けることができますが(僕が受けたことのある融資では3%の金利で借りたことがあります)、
誰でも簡単に審査が通るようなカードローンのようなものでは、金利が20%近いものがほとんどです。
つまりどういうことかというと、
資金が回収できなさそうな、信頼のおけない者に貸し出すときは、
貸し倒れのリスクを含めて金利を調整しているわけです。
万一貸し倒れが一部で起ころうとも、他の債権者から高金利で回収できれば折り合いがつくわけです。
これが国の通貨ペアの話になるとどうでしょうか?
各国は、自国の通貨の価値が下がりすぎないように工夫をしています。
日本やアメリカ、スイスなどといった安定通貨はそこまで自国通貨の価値が下がることを
懸念する必要がないのですが、南アフリカやメキシコなどは、インフレを恐れています。
経済的、地政学的に不安定な国は、それだけ信頼が少なく、貨幣の価値が下がりやすいのです。
そうなると、お金を集める手段として、金利を高く保ちます。
つまり、そういった高金利の国の通貨ペアを買うということは、
いつ破綻するかわからない者にお金を貸すようなものなのです。
破綻するリスクを抱える分だけ、高い金利の報酬を得ているということを忘れてはいけません。
【理由③】金利が高い銘柄は流動性が低い
トルコリラや南アランド、メキシコペソなどのような通貨は、
あまり取引量がなく、約定する力が強くありません。
すなわち、買いたい値で買えない、売りたい値で売れないことが多い通貨になります。
このような銘柄のことを、流動性が低い銘柄といいます。
つまり、取引している通貨ペアに万が一のことがあった場合、
莫大に利益を得ている場合でも決済できなかったり、
莫大な損失を抱えている状態でも決済できなかったりするわけです。
利益を得ている場合はまだいいのですが、
損失を抱えている場合は、追証がかかってしまい
大きな借金を抱える危険性があります。
まとめ
お疲れ様でした(^_-)-☆
今回はスワップポイントの説明と、おすすめできない理由について解説していきました。
一見安定して稼げるように思えるスワップポイント狙いの投資ですが、
実は多大なリスクを抱えての取引になっていることがわかるかと思います。
特に、金利の高い通貨は値が下落傾向にあります。
スワップポイント狙いで投資をしているのに、価格変動幅で大きな損を抱えてしまう。
そんなことにならないように気を付けてトレードをしましょう!
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